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──◇◆ 1.診断士の目 ──────────────────

大事故に備えるリスクマネジメント
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JR福知山線脱線事故は鉄道事故最悪の大きな死傷者を出してしまいました。世界でもっとも安全と言われている日本の鉄道でもこのような悲惨な事故が起きてしまうという現実を見てしまいました。

リスクマネジメントの観点からこの事故を分析してみたいと思います。リスクマネジメントとは「リスク(損失発生可能性)を見つけ出し、それを適切に処理し、求める結果を得る確率を高めるための取り組み」です。ここで求める結果とは企業であれば顧客満足や利益の確保など、個人であれば家族の健康や安定収入の確保などのことです。

損失発生のメカ二ズムは、次のように表せます。

ハザード(間接的要因)→ペリル(直接原因)→ロス(損失)

ロス(損失)は損害賠償責任・信用損失・収益の減少などが考えられます。ペリル(直接原因)は鉄道事故です。そして、ハザード(間接的要因)は運転手の判断ミス・パニック状態・運転士教育の誤り・新型ATS導入の遅れ・過密ダイヤ・線路カーブの急激さなどが考えられます。

皆さんお分かりでしょうが、公共的な鉄道会社の経営としては増収増益もさることながら安全確保を第一に考えなければなりません。そのためのハザードをいかに少なくするかという対策が考えられていなかった、あるいはその対策が間違っていたということでしょう。

リスクマネジメントはリスクを大きく2つの方法で処理していきます。それが、「リスクコントロール」と「リスクファイナシング」です。

リスクコントロールは
1.リスクとなるような事業をやめてしまう「回避」
2.リスクを複数に分割し損失発生時のダメージを押さえる「分散」
3.損失発生の確率を少なくする安全対策である「予防」
4.リスクコントロールコストをかけず損失の発生を認める「容認」
があります。

またリスクファイナシングには
1.リスクを保険会社に移転する「移転」要するに保険のこと
2.保険には入らず、事故の損害賠償金を自ら積み立てる「保有」
があります。

JRの場合、当然リスクファイナシングの観点から、保険には入っていたでしょう。ただ公共的な企業である鉄道会社として、リスクコントロールが間違っていたのでしょう。

1.のリスクそのものを回避することは鉄道運転をやめるということですから事実上不可能です。2.のリスクを分割する方法と4.のリスクを容認はありえません。3.のリスク予防が間違っていたということになります。

今回のJR事故は鉄道会社という特殊性からリスクマネジメントでの分析は当然の結果にみえますが、それぞれの企業・個人によりリスクマネジメントの方法は違ってきます。あなたは、会社やご家庭に適切なリスクマネジメントをされていますか?


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